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卒論の供養その4

3章 世界で広がるe-sports業界

日本ではなかなか馴染みのないe-sportsという言葉ですが、世界ではごく一般的に馴染んでいます。特にヨーロッパでは盛んで、コンビニにプロチームのグッズが一般的に並んでいたり、有名な飲食店のCMをプロゲーマーがやっていたりとディープな部分ではなく、明らかにメジャーな存在担っています。他にもアメリカ、ブラジル、ロシアには世界的にも有名なチームが存在しています。

では、なぜこんなにもe-sportsという競技がここまで広がっているかを説明します。

e-sportsはこの2018年に大きな転機を迎えると言われています。実際この論文を書いている最中にも日本でe-sportsの認知が変わってきました。

 

【海外e-sportsの現状】

まず海外におけるe-sportsですが、主に欧米中韓e-sportsの先進国と言われております。

アジアでは中韓が主に力を注いでいるといえるでしょう。ヨーロッパも力を入れていますが、一部の種目だけのように感じられます。

海外のe-sportsの現状について一つ一つ、紐解いていきます。

 

e-sports選手の概念については前述しましたので、ここでは実際どういったシステムで職業にしているかを詳しく記載していきます。

まず、大きな収入源としては

・大会賞金

・スポンサー

・配信サービスによる広告収入

・所属チームからの給料

以上があげられます。

この中でも大会の賞金は年々高騰しており、賞金総額が億単位にも上る大会も珍しくはありません。

スポンサーに関しては、ゲーミングデバイスやPCパーツなどのハードウェアメーカーがほとんどで、新製品などを提供することによって広告塔として活動してもらう形をとっています。

配信サービスは日本でも有名なYouTube、もしくは世界的には有名なゲーマー御用達サイト『Twitch』が主力で、有名なプロゲーマーなどはこういった配信サイトを利用して放送しています。このときに広告収入を得たりファンからのドネートによって収入を得ています。

ドネートとは、簡単に説明すると任意の額を支持する配信者に送金する寄付システムです。

最近では、北米の有名プロチーム『C9』に所属する『Sneaky』選手が一人の人から100万円ドネートされたことで話題になりました。有名なプロゲーマーにもなるとドネートだけで年間数百万円の収入があるみたいです。

所属チームからの給料にはスポンサーからの給料も含まれています。

個人競技ではその人個人にスポンサーがついていたりしますが、e-sportsの大半はチーム競技です。そうなるとチーム自体が一つの団体に所属していることがほとんどです。

団体の中に様々なゲームの部門があり、各種目にチームを立ち上げているパターンが大概になります。その団体にスポンサーとしてついている企業が団体を通して給料を支払う仕組みになっています。

しかし、この給料自体は低いとされています。そこで各自配信サービスなどでプラスの収入を得ているようです。海外の強豪チームになるとこれに大会賞金などがついてくるので相当な金額を年間に稼いでいるようです。

 

大会の賞金については、最も大きなもので賞金総額20億円になります。ゲームのタイトルは『DOTA2』

このゲーム、実はそこまで人口が増え続けているゲームというわけではありません。通常であれば運営が課金などで得た収益とスポンサーからの賞金が充てられるのですが、DOTA2に関しては大会自体の観戦をチケット制にしており、そのチケットの売り上げを賞金に充てているようです。その賞金プールの貯まり方と、非常に高い競技性・コアなプレイヤーが多数いることから、eスポーツで多くの賞金があるといえばdota2となっています。

日本の企業でもあるEIZO株式会社も大会のスポンサーでよく見かけます。

日本は技術的にも進んでいる国であり、家電製品などの電子機器は世界的にも有名です。こういった日本企業が率先してスポンサーとして提供していますが、実際に日本のチームが世界的に活躍しているとは言えません。

 

海外でのトップe-sports選手は、まさに日本のスポーツのスター選手と同じ扱いです。

最近でいえば、ロシアもプロゲーマーをスポーツ選手として認定しました。つまり同等の扱いを受けているのです。

ヨーロッパでは、有名なピザのお店のCMに企画として出てきたり。コンビニエンスストアにコラボのエナジードリンクやスナック菓子などを販売しています。またサッカーや野球と同じようにゲームシャツを販売しており、大会の会場にいくとみんな応援するチームのゲームシャツを着て観戦しています。

ただゲームをプレイしたり、観戦したりするだけではなくグッズなどで別の市場を築いているのです。

また、もう一つついて回ってくるのがギャンブルの要素です。

大きなタイトルのゲームの大会だと、どちらが勝つかでギャンブルサイトが活発的になります。倍率が決まっており、ゲーム内アイテムを賭けて勝負するシステムになっています。

こういったネットゲームのゲーム内アイテムのRMT(Real Money Trade)に似たような行為は頻繁に行きかっています。様々な国で禁止されている行為ですが、海外のサイトだから・・・とかアイテムとアイテムのトレードだから・・・といった認識を多くの人が持っています。結局こういったアイテムをSNS等で銀行振込などでRMTしている人はあとを絶えません。またこういったゲーム内アイテムを標的にした詐欺も多発しているのも事実です。

最初は10米ドル程度の賭け事も某有名サイトなどでは一試合1000米ドル(概算10万円)程度の賭け事も頻繁に行われています。こういった環境に未成年がかかわってしまい、親のクレジットカードを無断で使用したことにより問題にもなりました。

こういった問題は今後も絶えないと思いますが、それほど世界的に目を向けられているわけです。

そういえば最近SteamやCSGOで有名なVALVEが知識財産権などでRMTサイトなどを一基に取り締まってますね